ごく普通の会社員がグローバルビジネスの輪に入っていく方法

留学してMBA取らなくても、普通の会社員がグローバルビジネスに飛び込んでいく方法あります

「会社に借りがある」が分かるGAFAのヨーロッパ人

 

先週シンガポールからやってきたヨーロッパ人の友人と朝飯を食べました。

十数年前に知り合いました。彼の勤務する会社のデジタルソリューションを日本企業に一緒になって売り歩いてました。英語をろくに話せない僕が、それまで経験したこともなかったセールスという職につき、本当に苦労しました。でも今となっては、とっておきの思い出で仕事をしていく上での貴重な財産となりました。

 

当時、彼はヨーロッパから生まれて初めてアジアの都市、シンガポールにやってきて、カルチャーギャップに悩みながら、格安フライトでたびたび東京にやってきて、最先端のデジタルマーケティングソリューションを僕と一緒に日本企業に販売する任務をになっていました。

月日が過ぎて、今、彼はGAFAの中の1社のシンガポール支社で要職につき、大変恵まれた環境にいます。リスクを背負って、アジアに飛び込み、一生懸命仕事をして、花が咲きました。

 

新規事業の失敗を糧に定年前に卒業作品を作る

 

虎ノ門のカフェでベーコンエッグとパンとコーヒーだけのシンプルな朝飯を食べながら僕は、近況を告げた後、こんな話をしました。

「もうすぐ58歳になるけれども、大学卒業して入社して、ずっと同じ会社に居続けることになった。40代後半に君と知り合い、新規事業の一環で君の会社と戦略的なパートナーシップを組んでビジネス拡大を目論んだが大失敗した。会社にさんざん金を使わせたのに形にできなかった。それでも、その経験をなんとか会社にとって意味あるものに昇華していこうと思い、海外スタートアップとの協業でわずかながらでも金を稼いでいく方法を生み出して、首にならずにその仕事を続けられるようになった。そうしたら50代前半にさまざまな会社から、その珍しい経験を評価してヘッドハンティングの話が次から次へと来るようになった。年収や待遇で驚くような条件を提示されたこともあったが、どうしても転職にふんぎれなかった。会社への借りを返していない、と思っていたからだ。その結果、会社に居続けることになった。でも、この歳になって、やってきたことが徐々に発酵してきて、ようやく会社に貢献できるようなビジネスになってきて今とても幸せだ。そして今60歳までに自分にとっての最高の作品で、かつ会社も感謝してくれるようなビジネスを作り、会社にプレゼントして去って行こうと思っている。その目処が立ってとても幸せだ。」

 

GAFAの人でも「会社に借りがある」はわかる

 

そうしたら、彼は驚いたことに「完全にマサヤが言っていることは理解できる」とつぶやきました。「自分も、マサヤと一緒に働いた会社でうまくいかずに、解雇され、その後、何社か転職した後、今の会社に拾われた。「解雇された」というショックを癒してくれて、逆に自分の強みを見出してくれて、フルに応援してくれた。その結果、アジアパシフィック地域で大きなビジネスができるようになり、自分を信頼してくれるグローバル企業のマーケティング幹部も増えた。だから、会社には強い借りがあるんだ。実は、今、より条件の良い会社への転職を考えているのだけれども、その借りを自分は返し終わったのか冷静に考えているところなのだ。返していないとしたら、もう少しとどまる必要があると思っている。今、熟慮中だ。」

 

次のステージを考える時の「会社への借り」

 

私と彼のような考え方に、笑い出してしまう人も沢山いるでしょう。会社は会社員が思うほど、センチメンタルでもないし、個人の人生に興味ないし、雇用する会社員との「貸し借り」など気にしていない、と。

その通りだと思います。でも、会社は気にしなくても、誰かが見ています。例えば、海外の投資家や起業家、独立コンサルタントは仕事をする相手のふるまい、行動原理を注意深く観察していて、十分観察した後に、信用できると思った時に声をかけてきます。その意味で、ビジネスにおいて、この種の貸し借りのバランスを取ろうとする行動原理を体得することはとても大切なことだと思います。企業でサラリーマンとして働き、定年後は完全引退する、というような人生設計をしている人にとってはこんな発想は、馬鹿げた発想かもしれません。しかし、どこかのタイミングで独立し、プロフェッショナルとして好きな仕事を長く続けていこうと思う人は、この「貸し借り」に対する感受性は大切な要素だと思います。

 

 

 

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