ごく普通の会社員がグローバルビジネスの輪に入っていく方法

留学してMBA取らなくても、普通の会社員がグローバルビジネスに飛び込んでいく方法あります

出張中の外国人客を自宅での夕食に招待する

2011年にフランスのスタートアップと協業を始めて、当初から気になっていたのが、「本当にこの会社は存在するのか?怪しい業務をしているのではないか?自分たちは騙されているのではないか?」という一抹の不安でした。ホームページを見ても、実態がよくわからないし、検索しても、その会社に関する一般情報は多くなく(よく考えてみれば立ち上がったばかりのスタートアップなのであたりまえなのですが)一緒に電話会議やスカイプ会議をして、コミュニケーションを取っている限りでは、極めてまともなことを言っているし、誠実そうなので、安心はしつつも、数十人たらずのできたばかりの外国企業だったので、日本の会社と新しく仕事を始める時とは違う緊張感がありました。

 

僕は、この不安を払拭しようと思い、彼らが東京に出張にやって来る際は、積極的に自分の自宅に誘って夕飯を食べることにしました。十年前は、僕の英語は本当に拙くて、仕事をこなしていくのもやっとで、世間話を気軽にできるレベルではありませんでしたし、妻は、英語をまったく話しませんので、外国人客を家に招いて一緒に食事するなんていうのは、相当レベルの高い振る舞いで、緊張度合いも半端なかったのですが、回数をこなすうちに楽しませるコツがわかるようになってきました。

 

 ①英会話の達者な同僚や友人も招待して会話が途切れないようにする。

 ②何回かランチやディナーを共にした後で、自宅に招待することで、食の好みを把握

  しておく。彼らが喜ぶ料理を出すことで、それだけで、まずは盛り上がる。

 ③ 格好つけずに、日本人の極小の家を存分見ていただく。(実家がボルドーにあり、

  葡萄畑を持っているフランス人の幹部は、僕の家を訪ねて、まさしく

  「ショック」という単語を使って素直に表現してました)

 

この三つを念頭に、かなりの数の自宅ディナーをこなしました。そのことで、彼らの勤務するスタートアップが小さいけれども魅力に溢れた会社で、普段付き合っているメンバー同士がどのような人間関係になっているかもよく理解でき、信頼して協業できる会社だと安心できるようになりました。と同時に、自分自身も家族を含めて開示することで、彼らにも安心感を与えることになりました。その結果、私が、シンガポールやパリなど、彼らの勤務する地へ出張する際には、自宅に呼ばれて彼らの家族と一緒に夕食を共にするようになりました。そうやって濃い人間関係を築くことができました。

 

グローバルビジネスはジャングルだ、と多くの人が表現しますが、その通りですが、自分の直感で信頼できそうだと思った人には、思い切って自己開示して、相手のカードも見せてもらうという行動も有効ではないかと思います。

 

僕の外国人の仕事仲間の多くが、自宅で夕食を招待する日本人はめったにいない、と言ってます。なので、ぜひトライしてみてはいかがでしょうか。